カブ70のスプロケ交換

今回はカブ70が幹線道路を70キロ位で巡航する時に高回転になり過ぎるのでスプロケを交換した話です。

キャブ時代のスーパーカブ、通称鉄カブは、50の一部機種を除いて3速です。

元々運搬用であるカブは高速性能なんかより、重い荷物を乗せても坂道を上れるようにかなり低めのギア比になっています。

でも、普通のバイクに慣れてる人にとっては、これが結構な曲者。

カブ70の場合、最高出力回転数の7000まで回しても59.4キロしか出ません。

エンジン自体は結構伸びるので平地無風なら80キロ前後は出ます。

ただし、ノーマルのギア比で80キロ出すとエンジンがまるでギャァァァと叫んでいるかのような悲痛な音を出します。

その時の回転数は約9400回転数なので、短時間ならギリギリ許容範囲かも知れませが

まだパワーに余力があるのにエンジンに悲鳴を上げさせながら長時間巡航するのはエンジンと心臓に良ろしくない。

幹線道路を走る事も多いので

もう少し低い回転数で60〜80キロ位の巡航が出来るようにしたい。

本格的にやるなら4速に改造するべきなんでしょうが、流石にその為だけにクランクケースを割るのは面倒臭いし、ミッション単体の耐久性で言えば4速より3速の方が頑丈な筈。

という訳でスプロケットを交換してファイナルのギア比をロングにする事にしました。

いきなり大きく変えると、ゼロ発進が遅くなり過ぎても困る、という事でまずはドライブスプロケット、つまりエンジンに付いてるスプロケットだけをノーマルの14丁から16丁にしてみました。

ついでに少しヘタってたチェーンとドリブンスプロケットも交換です。リアホイールを外します。古いスプロケは先っちょが少し尖ってきてます。上の14がカブに付いてたヤツ、真ん中の15は何故か家にあったヤツ、ピカピカのが新品の16です。早速、装着。

走ってみると、ゼロ発進の遅さは全然気にならない。

むしろ、ノーマルは1速も低すぎなので、このくらいの方が自然な感じです。

ただ、70キロ巡航は7200回転。ピークパワーより高い回転数を長時間維持して巡航ってのも何だか無駄にカムやピストンやベアリングを擦り減らしてるだけのような気分・・・。

もっとロングにしよう。

という訳でドリブンスプロケット、つまり後輪に付いてるスプロケットをノーマルの36丁からタケガワの30丁に交換する事にしました。

ただ、タケガワの適合表にはカブ70とは書いてありません。

が、ノーマルのスプロケットと形状(スプロケの内側が少し凹んでる)が同じなように見えたし、ネットを漁ると”鉄カブに付いた”という情報、あとツイッターのフォロワーさんから教えてもらったりして、多分付くだろう、と半分見切り発車で発注しました。

そんなに高い物でもないし。これがタケガワの30丁です。真ん中へんのナット穴の所が純正と同じように少し凹んでいます。

一応、寸法も測りましたが取付寸法は純正と同じでした。

付けてみるとピッタリフィット!

鉄カブは50や90もハブの形状が70と同じなので50や90にも付くと思います。

耐久性もありそうだし買って良かった。

因みにこれだけ歯数が変わったのでチェーンは短く切りました。

推奨はドライブとドリブンとチェーンを同時交換ですが、今回は交換して間もないので、そのまま使います。

流石にドライブスプロケット16丁ではピークパワー回転数時に約82キロ。

これは流石に3速の加速が遅くなり過ぎるかなと思い、サンスターの15丁を付けてみました。

計算上はピークパワーの7000回転で約76キロ出る筈です。

走ってみると最初は「スタートはそれなりに遅くなったな」と思いましたが、暫く走ってると「2ストのスタートはもっと遅かったし」って感じで気にならなくなりました。

ただ、坂道発進は結構遅いので、自宅の周りが激坂だらけなんて人には、もう少しショートなギア比がオススメです。

70キロ巡航はもう完璧です。回り過ぎる事なく、その速度までの加速も速いです。

これはギア比がロングになった事により2速が60キロ位まで使えるから。

つまり激坂じゃなければ60キロに達するまで2速で上れば、上り坂も結構速いです。

そして60キロ以上なら3速にシフトしてもパワーバンドに入ります。

流石にこのギア比で3速で上るのはキツイですが・・・斜度が緩ければまあ何とか・・。

という訳でカブのギア比が低くて困ってる人へのオススメパターンとしては、金額も安いし取り付けも簡単なドライブスプロケットを変えてみて、満足出来なければ、ドリブンスプロケットやチェーンも交換って感じですかね。

因みにホンダ横型系エンジンでドライブスプロケットを大きくする場合、16丁が限界です。

理由はチェーンとクランクケースのクリアランスです。

実測なので誤差はあると思いますがドライブスプロケットが1丁大きくなると半径にしてやくん1.8ミリ大きくなります。

カブ70に16丁を付けて420チェーンを張った状態でチェーンの外側とクランクケースの1番近い所を測ったら約3ミリでした。

ドリーム50 スプロケット

対してホンダ縦型エンジン代表としてドリーム50に17丁を付けて同じように420チェーンを張った状態では3.5ミリありました。17丁なのに、ですよ。

これが走行中になればチェーンの暴れ、熱膨張、遠心力、等でこのクリアランスが狭まります。

マージンを考えるとこれ以上クリアランスを狭くは出来ません。

因みにモンキーにも16丁を付けてます。16丁を付けてから多分2万キロ以上走ってますが、クランクケースにチェーンと擦れた傷は無いので、チェーンとクランクケースのクリアランスは3ミリ位あれば多分大丈夫だと思います。

ただし、行きつけのバイク屋で言われた事があります。

ドライブスプロケットを大きくした場合はチェーンの張り調整をマメにやる事。

チェーンが弛んだ状態で高速走行や強いエンブレ等でチェーンが暴れるとクランクケースに当たりかねない。

まぁ傷が付く程度でクランクケースに穴が開く事はそうそう無いけど、あまり放っておくと傷が広がってケースの強度が下がるのも問題、ドライブシャフトを支える負担が大きい場所なのでその応力で亀裂に発展しかねない。

という内容でした。

まぁ今んとこ、雨が降る度にチェーン掃除するし、その度にチェーンのチェックもするので問題は起きてません。

ただ、チェーンは緩すぎも張り過ぎも両方とも危険なのでチェーンメンテについては別の記事に詳しく書く予定です。

話が脱線気味になりましたが、エンジンの回し過ぎはエンジン内の摩擦部の摩耗が一気に進みます。

ロングギア比にしてゼロ発進でクラッチが減ってもクラッチなら交換も簡単なので、ピストンやクランク周りのベアリングが減るよりは長いスパンで見ると楽だと思います。