今回はレインウェア特集です。
カッパとグローブ、ブーツ、ヘルメットのシールドについて話します。
ついでに車種の違いによる対雨性能についても触れてみます。
と思ったんですが、下書きを書いてみたら長くなっちゃったので今回はまずカッパについて書きました。
グローブ、ブーツ、シールド、車種の話は、また別の記事にまとめます。
また防寒防水兼用ウェアとしてワークマンのイージス、防水性もあるんですが、防寒要素が強いので別記事にします。
また、上の写真はイージスシリーズの冬用の防寒防水兼用タイプですが、春夏秋用のイージスシリーズのカッパも買いましたので、これも別記事でインプレします。
プロが使う、と書きましたがプロとは、口はばったいですが僕の事です。
毎日、一日中バイクで走り回って普通の家や会社なんかを周るような仕事なので、
カッパの防水性や着たり脱いだりする時の面倒臭さをどうするのか?などを改善したくてウェアメーカーに問い合わせた事も何度かあります。
なので雨用ウェアについては、そこそこ詳しくなっちゃいました。
そんな僕の体験談も交えつつですがお付き合いください。
雨の日って濡れる事により、同じ時期の晴れの日より体感温度がかなり下がります。
カッパが濡れて風に当たるので水冷状態になるんですね。
なので、よほど気温の高い日でもない限り、普段着の上にカッパを着ただけじゃ寒いです。
短距離ならまだしも、その状態で長時間は風邪ひきます。
気温の高い日でも、標高の高い所に行くなら同様に防寒も必要です。
また、天気予報を見て、一日中雨が降りっぱなしなのか、降ったり止んだりするのか?によっても変わります。
カッパが濡れても、雨が止んだ後にカッパを着たまましばらく走ると走行風により、驚く程短時間でカッパが乾きます。
それも期待出来ない、完全に一日中雨の場合、完全防水と防寒が必要になります。
色々と試した結果、浸みてくる対策としてはゴアテックスのような高級素材よりも、普通のカッパでいいので二枚重ね!
これはカッパは所詮消耗品、という側面もあります。
カッパって現場では雑に扱われるんですよ。
雨が降って来た時に、じゃあその辺でカッパを着ようか、となった時、綺麗な椅子や着替え室なんてありません。
大抵はその辺の道端にバイクを止めてガードレールにでも寄り掛かり、カッパのズボンの裾を踏んづけたりしながらカッパを着る事になります。
そして裾はボロボロになります。
収納する時も走行風で乾かした後、収納袋にギュウギュウ詰めに押し込んで、狭い収納スペースに超圧縮状態で押し込みます。
しかもカッパは基本的に洗濯しません。
洗濯機で何度も洗濯すると表面の撥水処理が落ちて耐水圧が下がり、小雨程度で浸水するようになります。(経験済)
カッパの洗濯は例えば泥がこびり付いて、水を掛けた程度じゃ落ちない時、そのままにしとくと、小さい砂粒が研磨剤の代わりになって、表面の撥水処理を削り落としてしまうので、中性洗剤のような研磨剤や溶剤の入っていない物で優しく手洗いします。
ただし、雨の日に走れば、多少の泥くらい付きますよね。
特に裾とか。
その度に、そんな面倒臭い事を毎回やりますか?
多分やらない人が多いでしょう。
でも、ゴアテックスだったら
「・・・しょうがない、手洗いするか」
となるかも知れませんが。
そんな風に大切に扱っても、カッパって痛むんですよね。
裾がステップに当たってビリビリになったり、蒸れても洗濯出来なくて臭くなったり、その状態で梅雨時も着るから内側がベタベタしてきたり。
まぁ、そうなる前に、チャックが壊れたり、縫い目がほつれたり、マジックテープがくっつかなくなったりして、だんだんボロくなって来ます。
そんな消耗品のカッパ、ゴアテックスなんて買うのはもったいない。
確かにゴアテックスの防水性と透湿性の両立は見事です。
かなりの大雨でもゴアテックス自体はちゃんと防水してくれます。
でも大雨だと、手首とか襟元とか、素材の性能とは関係ない所から浸水して来たりします。
それとゴアテックスの売り文句の透湿性も完璧じゃありません。
いくらゴアテックスを着てても、蒸し暑い時なんかは、やっぱり背中や脇や股間の辺りなんかはジットリと蒸れて来る事も多いです。
蒸れるとその水分が冷えて風に当たると寒かったりするので、結局同じ事かな、と。
まぁ、ゴアテックスも色々ありますし、僕も全てを試した訳じゃないんで、あくまで経験則ですけどね。
で、僕が行きついた結論は、ありきたりですけど、安物カッパの二枚重ねです。
安物って言っても上下で3千円から5千円くらいのヤツね。
別に新しく2枚買う訳じゃないですよ。
元々持ってたボロいヤツの下に新品を着るだけです。
そして暫く使ってると外側に着てた古い方が超ボロくなるので、限界を超えた辺りでまた新品を買って新品を内側に着ます。
これ、かなりコスパ良いです。
流石に2枚重ねだとゴアテックスに匹敵する防水性があります。
水が侵入しやすい襟元や袖口も2枚重ねならではの小技が使えます。
袖口はグローブを2枚の間に入れるんです。
カッパとグローブのどちらを上にするか?は前腕の角度と速度によって変わります。
要するに、水が滴り落ちて来るのか、風圧に乗って前から当たるのか、です。
殆どの場合、滴り落ちて来るでしょうが、ハンドルが高めのバイクで高速を走るような場合はグローブが上の方が浸水しません。
でも止まった時に少しだけど滴って来ますけど。
2枚の間に入れちゃえば、隙間からの浸水はほぼゼロです。
で、襟元ですが、外側のカッパのフードを使います。
フードを頭まで被って、その上からメットを被るんです。
これで首周りの横と後ろからの浸水はありません。
前側の顎から喉の辺りに少し隙間が出来ますが、この隙間、2枚重ねだと内側のカッパの厚みのお陰で殆ど埋められます。
2枚重ねによる隙間埋め作戦、これが2枚重ねを推奨する1番のメリットです。
それじゃ、透湿性は?蒸れまくり?
と思うでしょ。
カッパを買う時に、かなり大きめのサイズを買うんですよ。
バイク用のカッパって背中の辺りに通気孔が付いてる事が多いです。
速度が上がって空気が背中で渦を巻いた時にカッパ1枚だと、渦が巻き上げた雨が入ってくる事があるんですが、2枚重ねなら大丈夫。
大きめのカッパが背中で風に吹かれてバタついてくれる事によって程よく換気が出来るので、透湿性が低くても大丈夫です。
ただ、2枚重ねならではのデメリットもちゃんとあります。
収納です。
上下合わせて4枚収納するんだから、そりゃあ嵩張ります。
普通に収納したらかなりの体積になります。
そこで安物ならではの奥の手を使います。
圧縮袋です。
僕は登山用のコンプレッションバッグという物を使っていますが、別に小さくなれば何でも良いと思います。
何ならダイソーのナイロン袋に入れて紐でギュウギュウに縛るだけでもね。
コンプレッションバッグも同じ理屈ですから。
専用品は多少、強度が高いだけです。
とまぁ、カッパに関してはこんな誰でも思い付くような結論ですが如何でしたか?
ただ、この2枚重ね、他のブーツやグローブとの組み合わせにより更なる効果を発揮します。
その辺りは、ブーツ、グローブ編で書きます。
全く濡れないなら雨の日のバイクも楽しいですよ。
雨ならではの遊び方もあります。
それも別個に記事にします。
お楽しみに。