ワコーズの営業マンにグリスの事を聞いてみた。

エンジンオイル、チェーンルブ編に続いて今回はグリス編です。

いきなりキモい事を聞きますが、皆さん、グリスを愛してますか?

エンジンオイルはエンジン内にしか使いませんが、グリスは主に車体の潤滑なので場所によって色んな種類があります。

その役目は1箇所に留まってそこを潤滑し続ける事です。

チェーンルブもグリスの一種と言っていいでしょうね。

エンジンオイルのような派手なスーパースターと違って忘れ去られる事も多いグリス。

エンジンオイルと違い、駆動力だけでなく走る、曲がる、止まるの全てを支えてくれてるグリス。

エンジンオイルは定期的に交換するけどグリスは放ったらかしという人も多いですね。

まぁ、分からんでもないです。

エンジンオイル交換なんて何ならドレンとフィラー外すだけ。

でもグリスは場所によっては交換というよりオーバーホールです。

自分でやるのも面倒臭いし、店に出したら結構な工賃。

「まだ不具合出てるないし、とりあえずまだいいか」

となるのも当然です。

グリスは大抵の場合、ベアリングやメタルを潤滑しています。

直接荷重を受けるのは、そのベアリングなのでベアリングが磨り減って無ければ、極端に乗り心地が悪化する事もありません。

でも自分でメンテする人なら知ってると思いますが、古くなったグリスは真っ黒です。

粘度も失われてベアリングに磨耗痕が入ってる事もあります。

そのまま放っておくとベアリング交換です。

ベアリングが磨り減る前にグリスアップしてやるとバイクの動きが変わります。

新車の時のようなスムーズな挙動。

何より気分が良いです。

乗り心地の悪化って少しずつ進行するので気付かないんですよね。

まだやった事無い人は、是非一度、車体のグリスアップ、やってみて下さい。

そこで、折角グリスアップするなら、長持ちして欲しいし、ベアリングの寿命を伸ばしたい。

その為に重要なのがグリス選びです。

バイクの車体ってのは極端に言えば、雨との戦いです。

勿論、晴れの日に走ってるだけでも消耗はするんですが、雨の日も走るバイクは消耗の早さが段違いです。

大雨の日に敢えて走りに行きたいとは思わないでしょうが、ツーリング先で降られる事もありますからね。

おっと、またしても前置きが長くなりました。

では本題です。

自分

「では次にグリスの事をお聞きしたいんですが。

バイクの車体関係に使うので耐水性と耐久性を重視したいんですが、モリブデン系のグリスはゴムシール類に悪いと聞きました。ゴムを侵さないと言う面ではやはりシリコン系が一番良いんですか?」

ワコーズ

「対ゴム性能だけなら仰る通りです。シリコングリスやラバーグリスなら大丈夫です。

ただ、短所は潤滑性能の面では、多少低めです。

高荷重のかかる部位にはもう少し潤滑性能の高い物を使いたいですね。」

自分

「なるほど。どんな物が良いですか?」

ワコーズ

「高荷重だけならモリブデン系が良いんですが、バイクの車体となると耐水性と対ゴム性があまり高くないので、リチウムかウレアになります。

リチウムでも充分ですが、ウレアの方が潤滑性能は高いですね。」

自分

「リチウムやウレアって、モリブデン程じゃないけど対ゴム性能が良くないと聞いた事があるんですが?」

ワコーズ

「グリスとは基油と増ちょう剤と添加剤を混合した物です。

基油は潤滑する油、増ちょう剤は油が流れないように半固形状態に維持する為の物質、添加剤は何らかの特徴を増強させる物です。

とりあえず、殆どの面でリチウムより優れるウレアグリスについて説明します。

ウレアとは直訳すれば尿素です。

これの化合物を増ちょう剤として使用した物がウレア系グリスです。

ゴムを侵すのは増ちょう剤ではなく、一部の基油です。

なので全てのウレアグリスがゴムを侵す訳ではないんです。

ウチのラインナップにハイマルチグリスというウレア系グリスがあります。

これなどは、多目的に使えるし、最近のシール類は耐油ゴムを使っている事もありシール部に使っても大丈夫です。そこまで高価でもなく使いやすいと思いますよ。

ただ、ハイマルチは高熱になると少しですが硬くなる性質があるので回転部分、例えばホイールベアリングなどのフリクションを極限まで減らしたいのなら、高熱時に逆に柔らかくなるリチウム系のマルチパーパスグリスが適しています。

ただ、ローフリクションと引き換えに耐久性はハイマルチより少しだけ落ちます。

最近はシールドベアリングも多いですが、こだわる方は抵抗となるシールを外してベアリング内のグリスを入れ替える方もいらっしゃるようですね。

もっとも、そこまでこだわるなら、リチウムとは言え高価な競技用の物もありますので、ローフリクションという意味での性能は圧倒的に優れています。

サーキットでコンマ1秒を削りたいならお勧めですが。

もっと一般的な、個人でメカいじりを楽しまれる方だと、たまにしか使わないグリスを何種類も買うのも大変でしょうから、ブレーキなど特殊な場所以外は、大体ハイマルチで大丈夫です。」

自分

「となると、ブレーキ用にシリコン、車体用にウレア系のハイマルチがひとつずつあれば大丈夫って感じですか?」

ワコーズ

「はい、大丈夫です。エンジンをバラす場合にはモリブデンを使うと思いますが、車体ならモリブデンよりウレアの方が適していると思います。ラバーグリスが指定されている箇所はシリコンで代用できますし。」

自分

「分かりました。今日は色々とありがとうございました。」

という訳で、エンジンオイル、チェーンルブ、グリスについて聞いてみました。

が!帰宅してから、聞き忘れた事があったのに気付きました。

それはまた次回、ワコーズの営業さんとばったり出会った時に聞いてみたいと思っています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする